尚、抗議、アドバイス全て受付ません (o_0)
一般病棟に移ったが、相変わらずチューブだらけ。食事も点滴です。そんな味気ない日々にも
例のイベント。朝のおむつ交換の時間です。今日はわたくしの好きな、清楚なHさんです。
でも何故か後ろに巨漢フリッピン男子Y君も一緒です。嫌な予感がします。わたくしのベット
まで来ると、Hさんが「◯◯忘れた。取って来るから」と立ち去りました。おいおい、それ
はダメだろうと心の中で叫びました。Y君が「デハ、オムツトリカエマスス」マジかよ。神も
仏もどっか行ったきりかよ。寝たふりして居りましたが、巨漢の前には無駄でした。「ハイ、
オユカケテアライマスス」げっそり痩せたわたくしはチンポコの、皮も余ってます。仕事熱心
なY君は、キッチリ皮を剥き、ガーゼで拭いてくれます。「あっ、そこは止めろ。気持ち良い」
ヤバイ、宇宙の端っこはどうなってる?などと必死に耐えました。この日から、ヨコシマな
考えは捨て、真面目な人間に成りました。尚、清楚で勤勉なHさんは、事務的にしか相手にして
くれまへん。「刺青何て描いてあるの〜?Tシャツカッコいいデス〜ね」と話し掛けてくるのは、
茶髪のヤンキー上がりか、100kg位有るお姉さんばかり。のみ亭でもキャバクラでも一癖も
二癖もある女子ばかり近付いて来る。何でだろう?
楽しみ |
点滴して横になってるだけだから、かなり飽きてきた。ここは一発、同室の愉快な仲間達の
レポートを。基本的に老人病院なので、ワシ以外は70歳以上です。みんな耳が遠いので、
テレビの音量は爆発してます。誰もイヤホーンなど使いません。携帯電話も一応気を使って、
布団被って話してますが、なんせ声がデカイ。奥さんや娘、孫に甘えた声出しております。
たまりゃん。右隣りのAさん。スナックで泥酔して、帰りに転んで救急車で運ばれたそうです。
スナックのママが「来ないから心配してたのよ。ツケも残ってるからね」って怖いわ。左隣り
のBさん。札幌の自宅で屋根の雪降ろし。「なんかよお、間違って自分の足元の雪降ろしたら
よう、そのまま真っ逆さまよう」娘の居る吉祥寺で手術だそうです。ご苦労様です。左前の
Cさん。自宅の雨樋を掃除しようと梯子を登ってる途中、気が付いたら病院だそうです。業者
に頼みましょう。正面のDさん。この人だけは、内科です。元銀行員らしく、一日中メモして
いるのですが、直ぐ忘れるらしく、看護婦さんに質問ばかり。その細かい性格が原因では?
最後のEさん。夜中に救急車で運ばれて来ました。顔に怪我しております。看護婦さんが
「ワイン臭いですよ。どの位呑んだの?」と質問しても天井見つめて無言です。翌日、弟が
訪ねて来て「何処で消えたのよ?」と聞いても答えません。この80歳位の兄弟、禿げた
お爺さんなのですが、パナマ帽、品の良いアロハ、バミューダパンツにデッキシューズという
いでたち。なかなかファンキーな年寄りです。わたくし想像するに、二人は女子(婆さん?)
と高級レストランで合コンしてはしゃぎ過ぎた兄貴が転けたと。皆さん、屋根の上と泥酔には、
要注意ですよ。ところでこの爺さんたちも、清楚なHさんを好みらしく、Hさんが現れると
「髪の毛切ったのかい。可愛いよ」「昨日の休みは何処いったの?」とワシが考えていた質問
します。わしの出番が無いやん。のみ亭にいるKOみたいなジジイばっかりやん( *`ω´)
そんな失意の中、わしのベットに来たHさん。「シャワー浴びますか?」ボサボサの頭。酸っ
ぱい身体。【シャワー⇨身体が動か無い⇨洗ってもらえる⇨ウットシ】「浴びます。浴びます。
アビ増すー」神様が仏様の大群連れて来たぜ。点滴スタンドと共に、後についてシャワー室へ。
ドキドキ、バクバク。ニコって微笑んで「じゃあ、タオル置いて置きま〜す」とカーテン閉め
て外へ。はっ?ドッキリかよ。ドSかよ〜ん。親子でうなだれました。右手に点滴刺している
ので、左手では旨く洗えません。スタンドが倒れかっかて来ます。このスタンド、今や24時
間一心同体なので、トイレの狭い個室では、非常に苦労します。一度外して手に持っていたら、
血が逆流して焦りました。仲良くしようぜ。な。
痛いよ |
一人でゴシゴシ |
術後、一週間程して全てのチューブを外して、いよいよ食事が始まりました。一食目の
メニューが重湯、具無し味噌汁、ヤクルトジョア、アップルジュース。がっくしですが
しょうがありません。20針縫った傷が全然痛みません。記憶に無い傷は痛まないらしい。
不思議だ。お見舞いにも、毎日数組来ていただきました。リハビリも始まったので、一階の
リハビリ室で窓を開けて、必死に自転車を漕いでおりました。道路の向こうで誰かが見つめ
ている。おっ、懐かしのSIBUヤーマンじゃあないですか。死にかけてると聞いてお見舞いに
来たが、自転車漕いでるわしに、あいつも驚いていた。病室で話していると、妹が登場
(50歳、主婦、デブ)若い男子を見たとたん、目が輝いております。オバハンもしょうが
ねえなあ。やっちゃんは、毎日来てくれました。目立つので「何してる人ですか?あっ、
Tシャツと同じ人ですね」などと看護婦さんの話題に。女子の皆さんも来ていただきました。
とりわけK子さんは、病室で寛いでおりました。ありがとう。びっくりだよPちゃんは、お見
舞いに入院祝いと印して有りました。こっちがびっくりだよ。尚、Pちゃんによると、すーと
死ねるのは、選ばれた人だけだそうです。選ばれなっかた私です。退院の前日、面倒くさい、
おっと忙しいそうなので、連絡しなっかたSU爺に朝10時にメールしました。炎天下の午後
1時、チャリに乗って現われました。「お前は、こんな涼しい処で過ごしていたのか、
俺なんか‥‥‥‥」1時間程、選挙の演説の様に話すと、夜勤に出るとかで満足そうに
チャリで帰って行きました。お元気でなりよりです。
どうすれば? |
本物とそっくり |
優しい女子から |
婦長さん?お袋? |
基本的に老人病院なので、退院のスケジュールも老人向けです。食事も一日毎に、重湯、
一分粥、二分粥‥‥埒が空きません。回診の時に先生に直談判。「自炊します。静かに
してます」「分かりました。経過も順調だし、私も夏休み取るので、明後日退院で」
やったぜ。一週間の刑期残して出所だ。病室から見える、自分の部屋を眺めながら、
ああすんべい、こうすんべいとニヤニヤしておりました。そして 退院の日。歩く力も
無いのですが、気は楽です。部屋に戻って荷物をとくと、バスに乗って、西荻窪喫茶
どんぐり屋へ。ほろ苦ブレンドとトーストを注文。そして震える手でタバコを一本。
ゆっ くり吸い込みます。キター。クラクラします。中学生以来の感覚。で珈琲を一口。
か〜、胃が痛いぜよ。だが至福の時だぜ。この模様を皆に一斉送信しました。即レスで、
妹、元妻1、元妻2から同じ内容の返信が。「退院の日になにしてる。自重して真面目に
生きろと」こりゃあたまらん ♪(´ε` )
素敵 |
◯報告とお礼
9月2日に病理検査の結果が出ました。大腸癌のステージⅡでした。抗がん治療を
進められましたが、断りました。月に一度検査しながら様子を見ることに成りました。
開閉商事の皆さんには、多大な心配とご迷惑をおかけしました。又、物心両面にわたる
御支援ありがとうございました。この紙面を借りて御礼申し上げます。
このブログで事情を知った地方の仲間の皆さん。大丈夫です。このまま、だらしなく
生きてまいります。皆様には、感謝の気持ちで一杯です。
◯青空に反比例する私の心
悲しい |
術後の疲れと薬の副作用で、ぐったりしております。部屋のベットに横たわり、開け放った
窓から秋の空を眺めている。澄み切った青空に、いわし雲が広がっている。だが、わしの頭
の中は、ネガティブな事ばかり浮かぶ。これは罰ゲームなのか。この10年は特に酷い。
自業自得とよく言われるが、各局面では、選択肢が有りませんでした。いや、気が付かなか
っただけか。今回生き延びた事で、「生かされているんだよ。まだ死ねないよ」と。
誰にだよ。神か?宇宙か?至高の存在か?うるせいって。そいつに逢わせろよ。直接聞き
たいよ。この先の金をどうする?わしの一番苦手な稼ぐという困難さが、巨大な壁の様に
立ちはだかっている。運命。宿命。カルマ。前世の行ない‥‥‥生きている意味。人生の意味。
あ〜イライラするぜ。頭ちょちょぎれてきたぜ。ぷっと、線香花火の最後の様に終わりたいぜ。
マジ疲れたよ。Give upだ。( *`ω´)( *`ω´)( *`ω´)(´・Д・)
その時ラジオからAKBの[恋するフォーチュンクッキー]が流れてきた。
♬
未来は そんな悪くないよ
Hey! Hey! Hey! ツキを呼ぶには 笑顔を見せること
ハートのフォーチュンクッキー 運勢今日よりも良くしよう
人生捨てたもんじゃないよね あっと驚く奇跡が起きる
Hey! Hey! Hey! 先の展開神様も知らない
涙のフォーチュンクッキー そんなにネガティブにならずに
Hey! Hey! Hey!
世界は愛で溢れているよ 悲しい出来事忘れさせる
明日は明日の風が吹くと思う
人生捨てたもんじゃないよね あっと驚く奇跡が起きる♫
本当だろうか?
涙が溢れてきました。
フォーチュンクッキー=おみくじ入りお菓子な |
とても参考になる本です。御一読を。
癌の本 |
開閉商事窓際族 あび太
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