2015年4月26帰京集合写真

2015年4月26帰京集合写真
22015年4月25日~26日山梨県にツアーに行きました。26日東京へ帰る前にまだ居残った皆で集合写真 photo by Arisan

2013年10月6日日曜日

〇月〇日〇曜日 その7

「ねえ、へび飼ってもいい?へび飼いたい」
「えっ?へび~い?あかん。気味悪い」
「そんなことない。かわいい。前に沖縄でニシキヘさわったら、すべすべして気持ち良かった」
「ニシキヘビ~い。そんなん絶対あかん」
「ニシキヘビなんて飼う訳ないだろ。ふつうのへびに決まってるやろ」
とかなんとかになってしまって、知り合いのBBちゃんが始めた阪神国道駅の爬虫類屋さんへ
出かけた。へびはあまり仕入れていないようで、種類は少なかったがカルフォルニアスネーク
のアルビノが薄いピンクがかった白の地肌で、横に薄く黄色い線が入ってきれいだったので、
それに決めたらしい。わしも一緒についていったが、やはりちょっと恐いのでへびのところは
見ないで金魚やトカゲなんかを見ていた。と言って赤や黒のへびだったら、反対したかった
ので、後から見て白いへびならいいだろうと決心した。BBちゃんはこの後へびの品ぞろえを
増やした。わしらが最初にへびを買った客だが商売になるとふんだらしい。実際その後は良
く売れたらしくえさも自家製でつくって、いやえさはマウスの子供なので自分で繁殖させて全
国発売していた。結構もうかったようだ。一度一緒にえさを売る商売をしないかと誘われたが
断ってしまった。やっていればマウス成金になれたかもしれん。買ってきた当初は虫籠に入
れて飼っていた。鉛筆くらいの大きさで、そんなに小さいとなかなかかわいいもので、最初は
おそるおそるさわったものだが、じきになれて平気でさわれるようになった。ただえさの方は
ようさわれんかった。まだピンクのヌードマウスと呼ばれるやつで、それをあげるとえさは顔
の倍くらいあるのに、口を大きく開けて一生懸命ほうばりすこしづつ飲みこんでいく。顔はま
るで汗をかいているように思えるほど真剣な表情で、見ているこっちがかわいそうになるほ
ど大変そうだった。

いまいちゃんもどき


名前はいまいちゃんと名付けた。何故いまいちゃんかというとカミさんの好きなバンドのギタ
リストが今井という名前でそこから付けた。ちなみに車を買った時、赤い車だった事もあって
あっちゃんと名付けていたが、それはそのバンドのボーカルの桜井くんからとったとのこと。

最初は虫籠だったが、若干大きくなってからは水槽に入れるようにした。その間に二度脱走し
た事があった。一回目は休みの日の昼間だったが、見てみると中にいない「大変だ、いまいち
ゃんがいない。脱走した」と、大騒ぎしたが、台所の薄いピンクの床の上にいたので、すぐに
は見つけられなかったが、ようやく気が付いてもとにもどってもらった。二回目はわしが仕事
から帰って、何気なく除くと中にいない。こりゃ大変だ。カミさんが帰ってきたら大騒ぎにな
る。一人で懸命に探した。しかしみつからない。窓からも玄関からもどこからも出られないは
ずだ。しかしみつからない。カミさんが帰って来た。「えっ~。いまいちゃんがいないの~」
「どこなの良くさがした?」「さがした。さがしたはずだ。さがしたと思う。が、区割りして
さがそう」しかしみつからない。テレビの下の戸棚をもう一回見る。いない、が空のビデオケ
ースを持ち上げたら、「いたあ!」逆さまにして置いてあったビデオケースの中で寝ていた。


いまいちゃんの親戚


えさは時々まとめてBBちゃんの所へ買いに行った。カミさんと一緒に行くと、BBちゃんが
もう一匹どうっとカミさんに誘いをかける、カミさんはまんざらではないのだが、わしは「あ
かん。やめとき」「ええ~っ、でもこの子かわいいよ」「それはみとめる。でもあかん」
そろそろヌードマウスではなく、もうちょっと大きくなったマウスでも大丈夫みたいなのでそ
れなりの大きさのをあげていた。ある時、黒門市場のペットショップを覗いたら小さいネズミ
を売っていた。「えさ買いに行くの面倒だから、もうこれくらいのならたべられるんじゃない
の」と、わしが言い。買って帰って食べさせたら、ようやく食べたのだが、しばらくしたらも
どしてしまっていた。へびも食べたものをもどすんだと、おもったがなんか申し訳なかった。
で、それからはBBちゃんの所で買ったマウスを食べさせるようにしたが、ある時あげたマウ
スはすごく元気で気が強かったらしく、マウスも食べられてなるものかと必死に抵抗して散々
噛まれたりして可哀想だった。また、ヌードマウスに戻す事にした。

へびを飼う人が結構多くなって、何故かというと手間がかからない。ごはんは1~2週間に一
回、排泄も多くなく、散歩も不要。夜泣いたりしない。動きもそんなに早くない。攻撃的でな
い。などなど。よくぬるぬるして気持ち悪いというが、実際にさわってみると、さらっとして
気持ちがいいくらい。夏なんかはひんやりして尚きもちがいい。


いまいちゃんそっくりさん


ある日の夜だった。いまいちゃんがなんか変わった動きをしているのに気が付いた。じっと
見ていると。体をそりかえらして鼻を床につけている。で、ぐっ~と押すのを繰り返している。
と、鼻の辺りの皮がむけて、それから床に体を押し付けてすこしづつすこしづつ、体を動かし
ていく。脱皮だった。時間をかけてきれいにむけていった。その後は相当疲れたのかぐったり
として、まったく動かなくなった。

突然ごはんを食べなくなった。変だなあと思って良く見ると。お腹がぷっくり膨らんでいる。
それも倍以上に膨らんでしまっている。病院へ連れて行って診てもらったら、レントゲン写真
を見せられ腎臓が片方はれているとのこと。どうしますかと聞かれた。どうしますってなんで
すか。と訊き返した。安楽死させるか手術するか、医者は手術するにしてもそういう手術の例
を聞いたこともないし、やるのも初めてだという。しかし、わしらの口から安楽死させてくだ
さいなどといえるわけが無い。手術が失敗して死んでしまうならそれも天命だろう。手術して
もらう事にした。手術が終わったと連絡が入り、迎えに行く事にした。病院に着き先生に話を
聞く。手術は成功したが麻酔が効きすぎたのか、まだ元気がない。あってみますかといわれ、
会いに行く。本当に何時も程の動きが無い。じっとしているというかぼう~っとしているよう
だ。カミさんが声をかけた「いまいちゃん」すると頭を持ち上げてこっちを見た。看護婦さん
がびっくりしていた。「ずっとおとなしかったのに声が分かるんですね」それから一緒に家に
帰って来た。

しかし、それから何年かのちの巳年の正月があける前に、残りの片方の腎臓が悪くなって死ん
でしまった。近所の公園にカミさんと二人で埋めてあげた。合掌。


すちゃらか・たまらん・うーたろう

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