2015年4月26帰京集合写真

2015年4月26帰京集合写真
22015年4月25日~26日山梨県にツアーに行きました。26日東京へ帰る前にまだ居残った皆で集合写真 photo by Arisan

2014年3月27日木曜日

ラストナンバーは湯けむりとともに消えた・・・

すちゃらかしゃいにんぐ32年の歴史の中には、いろんな出来事が詰まっている。
いろんな場所、さまざまな人たちとの思い出がある。
コンサート・ライブハウスはもちろん、祭り・パーティー・披露宴・ストリート・畑・施設・寄り合い、な
ど・・・、時と処を選ばず、酒と縁にこだわり、演奏してきた。
当然、苦い思い出や頬がゆるんじゃう楽しかった夜なんかがある。
というわけで、今回は忘れられない強烈なライブの事を書いてみる。
すちゃらかライブ回想録第一話である・・・

1984年7月、福島県土湯温泉にて「パフォーマンス&シンポジウム‘84」なる催しが行われた。
今から30年前だ。
中心となった人物は、日本パフォーマンス界の怪しき宝、霜田誠二。
現在も二パフ(日本国際パフォーマンス・アート・フェスティバル)を率いて、走り続けてるステキ
なオヤジだ。
んで、催しの内容はというと、即興型パフォーマンス(10MSPFとジャンル分けされていた。)・バ
ンドあるいは個人での演奏・バザール・ミニFM・シンポジウム・・・などとなっていた。
つまり、霜ちゃんの声掛けで一芸から多芸を持ったヤツラが、温泉でうかれて持ちネタを披露を
して、騒ぎまくるといった3日間にわたるお祭りだったのだ。
土湯温泉側も街を挙げての全面協力体制となっていた。
出演者の宿泊は、もちろん温泉旅館。しかも、食事付き。ト―ゼン温泉入り放題。これをゴクラク
と呼ばずして、なんとする!

ゴクラクへのいざない

 その当時、すちゃらかしゃいにんぐは4人バンドであった。
楽器編成は、ギター・バンジョー・ベース・フラットマンドリン。
オレ・やっちゃん・うーちゃん、そしてオーケイナゥなべいちの、どこでも呑み屋ドァフォーメーショ
ン。
歌って呑める場所であれば、隣町から地の果てアルジェリアまで全方位ホンダラ出撃っていう
イキオイであった。
タシカ・・・、俺が車を出して信濃町駅前で集合し、東北自動車道をすっ飛ばして出演前日に土湯
温泉に行ったキオクがある。
演奏に関しては、持ち時間に合わせ曲数を確認しておいた。
タシカ・・・、20分5曲くらいだったかな?
それよりも、なんてったって霜田誠二セレクトによる奇天烈くんやフシギちゃんが集結するので
ある。「やろーどもナメラレルンジャねーぞ!」ってことで、演奏はさておき、ファッション重視で
臨むことになった。
それぞれに仕込みを考え、見た目とワタシらしさとオチをスタイリングさせ、取りつくしまとか
後始末とかは無視して衣装づくりに頭を使った。1984年夏のスチャ・コレってヤツだ!
さて当日。
会場に早めに着いて、一杯ひっかけ、二杯三杯といつもどおりのテンションでぐうたら話に盛り
上がっていた。
いつの間にか、西荻すちゃらか親衛隊も合流して、相も変らぬどこでものみ亭状態でガシャガ
シャやっていた。
すると連絡が入り、出番は一番最後、トリになってるという。なんかいやな予感。
そして、進行はオシ気味。さらにいやな予感×2。


親衛隊長もキメテいた

コンサートは個性豊かな演奏者が続き、ステージも会場も異様に盛り上がっていく・・・
20時を過ぎ、20時半を過ぎた。ん・・・?もう終わっちゃうんじゃないの?
タシカ・・・、21時で終了だよな。
ありゃ、不安的中~~~。
すちゃらかの前のバンドでもうコンサート終了の時間を過ぎちゃった。
どーする? ねっ、どーするの? って、ジタをバタさせても、会場の流れはどんどんエキサイ
トしてって、さらにツヨイ刺激を! ってカンジだ。
観客も帰らない。てか、このままじゃ帰らねーぞ!! ってな空気がパンパン。
みんな体内にたまってるモノをコントロールできなくなっている。
夏の夜の非日常だもの。あったりまえだよな。
熱くなるのはカンタンだけど、冷ますのはムズカシイ。
「おい! なべいち、こりゃお前の出番だぞ!!」
「メッソウモございません!」
「けっ! 赤いメットが泣いてるゼ!」
ねじ込まれるカタチですちゃらかの出番。
ステージに飛び出た。
こうなりゃ、俺たちだって火事場のバカ頭だ!
ヤケクソ気味ですっとばす。
始まりゃこっちのもんだ。ヘイヘーイ。
西荻すちゃらか親衛隊のみ亭支部。祭りの参加者。それと一般の温泉客。それらがわんわんと真
夏の夜を熱くさせている。
輪になって踊りまくっている。
「ALABAMA RAILROAD BLUES」が終わり、「BACKSTREET JUGBAND SHOW」へ。
ステージの上、俺たちの足元に、異常な高まりでドリンカーズハイになった観客から、生ビール
やらなんやらドリンク類の差し入れが並べられていく・・・。
するとやっちゃんの目の前に、酔っ払ったオヤジから「おぉ、これ食え!」と丼に入ったラーメン
のプレゼント。
やっちゃん「???」
まぁ、いいだろう。祭りなんだ。楽しくやろうゼ。

 
バカ頭よっつ


「祭りで、酒で、歌で、・・・踊りだ!

終了の時間がとうに過ぎていて、限界らしい。なんだかステージの両側がヘンに騒がしい。
「やめろ!」「やめない!」でモメテルみたいだ。
悪いな。もう止められないんだ。もうちょっとだから、やらしてくれ。
曲はラストの「デキシ―でいこう」になった。というよりやんなきゃおさまらないよ。
いつものとおり、やっちゃんのバンジョーでイントロが始まった。いいカンジだ。
「派手な唄ならなんでもいいけど、こんな時にはやっぱりディキシーランド~♪」ゴキゲンで歌
いまくり、弾きまくる。会場からもテーマの合唱が聞こえてくる。
「チャ~ンチャチャン! チャッチャラララチャッチャ~ン!!」
「ヘ~イ!」
あれはKすみちゃん、Oうちさん、K子ちゃん、そしてHまちゅーか!!!
後半部分「WHEN THE SAINTS GO MARCHING IN」に雪崩れ込む。
するとスタッフから「電源切りま~す・・・」の声。
えっ!えええっ??? ウソだろう?
このタイミングで!?
おぉ! 哀れ、うーちゃんのベースが聴こえなくなった。
ていうか、ベースアンプが殺されてしまった。
次いで、照明が空しく落とされていく・・・
なんなんだ! ここから最後のシメなのに・・・
なべいちと俺はナマ声で歌い続ける。というより叫び続ける。
ジャマなマイクスタンドをかわして、ステージの先に立って吠える。
「OH! WHEN THE SAINTS!」
「GO MARCHING IN!」
騒然としたざわつきの中で、曲を終わらせた。
何が起こったのかわからない会場からは「なんなの~?」「続けろぉーーー!」の声。
「アンコール!!!」の声がかき消され、明かりの消えていくステージに立ちつくした俺たちの
頭上に、真夏の星たちが正しくキラメイテいた。

 ●この日の演奏曲。●
1.SUMMERTIME JUMP
2.サイバイサ
3.ALABAMA RAILROAD BLUES
4.BACKSTREET JUGBAND SHOW
5.ディキシーでいこう

*文中、敬称は省略させていただきました。



《営業2課 じゅんぼう》

1 件のコメント:

  1. 今は亡きNYフリージャズのサックスプレイヤー、ダニーデイビスさんが、
    すちゃらかの演奏が始まったとたん、先頭きってジェンカを踊り出したのを、
    今でもはっきりと覚えてる。風巻もスカートはいてたなぁ。匿名の㋳

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