2月21日(土)は、西荻窪のみ亭で「日川淳一/藤井貴子 二人ライブ」だった。
「すちゃらかしゃいにんぐ+藤井貴子」は一度あるが、「日川淳一/藤井貴子」は初めてだ。
二人でやる曲のリハーサルのため、17時に集合し、音出しをする。
曲数は3曲。
まず、古いフォークソング(?)の「DINK’S SONG」のリハから始めた。藤井さんが日本語の詩をつけて、半分原詩(英語)で半分日本語で構成されている。
サビの部分に俺がハープとコーラスを入れさせてもらう。だが、こういう仕掛けとかごまかしとかのない唄は、もろに歌唱力ってヤツが表れてしまう。藤井さんの横顔からものすごい圧を感じる。ブルルッ!
続いて「MISS THE MISSISSIPPI AND YOU」。
BILL HALLEY の作品で、俺が始めて聴いたのはアーロ・ガスリーの「LAST BROKKRIN COWBOY」だった。それから、ジミー・ロジャースやエミル―・ハリスの歌ってるのも知った。どれもみんな素晴らしい。作品が良くて、歌と演奏が良くて・・・、こういうのを非の打ちどころが無い、っていうんだな。
で、二人演奏のリハなんだが、藤井貴子さんは打ちどころが無い。のだが、俺が打たれてばっかりなのだ。
基本的に藤井貴子さんが、メインをとって(ト―ゼンだけど・・・)、俺がバックに回ることになってる。
のだが、サビのコーラスがふにゃふにゃで情けない。あぁ、なさけない。
イイカゲンにやってきた男が、一直線に取り組む女性にひたすら併走していくってカンジで、なんとか歌い終わる。あきらかに藤井さんから憐れみと徒労感の薄いヤツが俺に向けられる。
最後に、「狼子羊」の確認をする。自分の作品なのだが、トホホなことに本日は俺のモノではなくなっている。
デュエット形式で交代で歌っていく。おしまいのキメがうまくいかない。何回か流して、狼のごとき藤井さんから、やっとこさでOKをいただく。
こうして、18時30分にリハーサルは終了。
ライブ開始まで、ちょっと時間があるので、正真正銘の「反省会・オン針のムシロ」W田屋へ連行される。
力のない乾杯。
もはやあきらめ顔の藤井さんから「だいじょうぶ! いつもどおりにやればいいのよ」と暗示をかけていただく。煮込み・カキフライ・タマゴ焼き・黒ビール・・・、大好物が並ぶけど、ため息が邪魔しての喉に腹に入っていかない。
あぁ・・・ギターの無い国に行きたい・・・
で、19時30分を10分ほど過ぎて始まったライブは、俺の先行で
1.FEELIN’ LIKE A GAMBLAR
2.秋のうた
3.I WANNA BE FREE
4.クロージング デイ
5.ここは僕の部屋ですよ
6.京都ブルース
7.川向こうのあの子
8.君の中に
と、店内の「早く終わんねぇーかな!」の願いと視線も無視して、8曲をがなり立て、なんとか歌い終わる。正直者のお客さんが笑顔と安堵の拍手をくれる。「やっと終わったぞ」のイミだろう。でも、女子たちは喜んでくれた。「よかった。楽しかった!」おぉ、ウソでもウレシイ。あああありがとう。なおちゃん!
休憩のあと、藤井貴子さんが登場し、店内がやっと正常に流れ始める。
1.遠雷
から、ゆっくり始まった。
大切な人を失った寂寥の思いを切々と、語りかけるように彼女は歌う。
飾りのない真っ直ぐな言葉が心に染み込んでくる。
マウンテン・ダルシマーとギターを持ち替え、曲ごとにチューニングを調整しながら
2.新しい家
3.サリーナの宝
店内に良質な波長が揺らぎ始め、みんなの呼吸が同一のリズムになっていく。
藤井さんの歌声は、なだらかな丘を越えてやってくるようだ。
ゆるやかな旋律をマウンテン・ダルシマーが紡ぎ出していく。
4.テディ オニール
5.レイホオヘノ
6.悲しい風
7.突風と太陽の下
8.ようこそ
藤井さんの時間が大拍手で終わって、第3部(?)の二人演奏になる。
1.MISS THE MISSISSIPPI AND YOU
藤井さんが、ポイントポイントで引っ張っていってくれる。
ん? なんだかいいぞ・・・
藤井さんの声がはっきりと聴こえ、自分の位置がわかる。バランスってヤツが見える。
2.狼子羊
も、すんなりと並んで走り抜け、最後の
3.DINK’S SONG
静かでいて、力強く歌う藤井さんのバックで、ハープのフレーズを出していく。
エンディングもきれいにキマリ、みなさんから大きな拍手をいただいて、ライブはこちらもあちらも大満足で終了した。
あぁ、ギターのある国にいて、よかった!!!
1曲めが終わって・・・撮影=KAMOCHAN |
DINK’S SONG 間奏中撮影=KAMOCHAN |
《営業2課 じゅんぼう》